2010.5.4

さて、今回はちょっとした思いつき (まぁ、いつもそうですけれど(ノ´∀`*)) で、【メカコレ・サイズ】の『デス・シャドウ号』を造ってみました。
……もっとも、今回は見慣れたアノ船ではなく、1970年の読切りマンガ『大海賊ハーロック』に登場した、全くデザインの異なるフネです。『デス』と『シャドウ』の間に「・(ナカグロ)」が入ります。
この作品、タイトルで『大海賊』に【キャプテン】とルビのように載せられており、『キャプテンハーロック』と読みます。後の作品の原型(ストーリーはまるで違います……ストーリーの原型は『ダイバーゼロ』のほうですね)のひとつにあたる作品なのではないかと。
そのストーリーに関しては『大海賊ハーロック』でググってもらえれば済む話ですので、ここでは割愛しておきます。私はこの作品の初見は1977年ごろ、小学生でしたので「オトナ向けのマンガだ(〃▽〃)♪」という印象が強かったです。

2010年3月29日、製作開始です。
画を載せたいところなんですが、コミックの画像があまり見当たらないのと、「転載」は気が引けるので絵はなしです。『沖田艦』や『ひお版ヤマトのハーロック艦』に似ています。
艦体は一番形状が似ているメカコレ『沖田艦』からの流用を考えましたが、艦首部分のアウトラインがどうしても気に入らないので、他の流用パーツを漁りました。メカコレの『沖田艦』の艦首はわりと直線的なラインでまとめられており、アウトラインがかなり違って見えます……しかし、なかなかコレといったものが無くて弱りました。基本は『無駄なお金はかけない。あるモノだけで造る』というテーマ(?)ですので。
葉巻状の流用パーツというのはなかなか難しい……数日ガサゴソやっていましたが、候補はひとつだけ……。
6年ほど頓挫し続けている「キ74 3型改」のボディが出てきました。ハセガワ製の「1/72 キ67 四式重爆撃機 飛龍」にいろいろ肉付けをしていたシロモノですが、コイツが太さがほぼ合うようです。
……思い切って「キ74 3型改」を諦める事にしました。完成させられる可能性の高いほうを取ります。
機体の後部を切り出し、これを艦体に使用します。
エンジンノズルはコレ……ユーロファイター(たぶん)の中にヤマトの輸送艦(『さらば』と『ヤマト2』に登場したアレの食玩)のノズルを組み込みました。艦首部分は、ゼントラーディ軍のケルカリアの円錐状パーツを流用。先端部を切り取り、中に砲口(センサー類かも知れません)を仕込みます。
このパーツもヤマトの輸送艦から切り出したものを使用。
しかし、これではちょっと長さが足りないので、何かで延長が必要となります。そこで、艦体を使用した「飛龍」のカウリングを流用し、艦体との中継ぎに使用。段差をエポパテで肉付けします。
ただ、何でもかんでも上手くいくはずもなく、直径がほんの少し胴体の方が大きいようです。必要な切り裂きを処理すると、左右の接着面はごく僅かです。そこを削り込んで瞬間接着剤でムリヤリ接着。
ノギスで挟んで一昼夜……強引に直径を絞りました。これでオッケー。艦首部分と接着します。
セオリーとしては艦橋がある部分に、大きいインテークの張り出しがあります。
流用パーツとプラバンで処理。本当はもっとフィンがあるはずなんですが、立体とは辛いもので……3枚しか仕込めませんでした。
赤い流用パーツはアオシマの「エースレッダー」の頭の側面に付くモノ。30年近く前のモノです。
艦底部の大きいインテークは、まず側面の板を切り出して接着し、エポキシパテで艦体とのラインをつないでいきます。
艦底部分はプラバンで基礎を造り、流用パーツ(これも輸送艦)で小インテークを表現。
今度は艦首の工作です。「沖田艦」に似たフィンが4か所付いているように見えますが、下は太いブロック状のものになっているようです。プラバンの積層とエポキシパテで処理。
残り3か所は細プラ材の積層とパテで処理しました。側面のフェアリングがキャノピーだとバレバレですが、1/144F-2のモノがたまたま2つあったので、加工して使いました。
艦尾のラインはこんな感じでまとめてみました。全くの妄想です。
これで全体としては、ほぼまとまりつつあるのですが、上甲板部分に、ミサイルランチャーかレーザー砲レンズか良く判らない装備があります。それはさておき、一度サフを吹きます。
こういった作業が一番苦手ですが……鉛筆でガイドラインの升目を描き、ズレが出ないように開口していきます。
裏打ちをして穴を塞いだあと、艦体に接着。艦底部も多少修正します。
二度目のサフ吹き作業終了です。
1/144 F-104の翼端タンクを流用して、補助エンジンを作っています……艦尾のディテールは想像でこなしていますから、かなりテキトーにやっています。
その補助エンジンナセルを艦体に取り付け、センサーか砲か区別のつかない突起物を上甲板部分に接着。これは市販のマテリアルの数が揃わなかったため、粘土シリコンとエポキシパテで複製を作りました。
合計3つを取り付け、これで竣工の目途がつきそうです。
フィン・アンテナ類は流用パーツで処理しています。
表面のスジボリは極力しない方向でまとめ、エアロック・ハッチを想定したものをプラペーパーからカットして各部に取り付けています。スケールは1/1000を想定してますので、12センチ程度ですので、およそ120メートルの全長ということになります。
色はもともとモノクロのマンガのため解りません。グリーン系統でも良いのですが、この古いデザインはむしろグレー系統のほうが似合うと考え、明灰白色で全体を塗装します。
翼端灯なども色を付けていきます。
今回の目玉は「誓いの紋章」です。非常に古い作品のため、ドクロが黒で描かれています。
まったくの偶然なのですが、アリイの1/100バルキリー・スカルワン(バトロイド/ファイターそれぞれ)には何故か必要ない黒いドクロのデカールが付いていました(゚ー゚*)
これを見つけたので、今回の企画が立ち上がったようなものです
26〜27年前のデカールで、なにしろスペアもありませんから慎重に扱いました。とりあえず捨てずにとっておけば、将来何の使い道があるか解らないものです(゚∀゚)。
別に塗装しておいた各部のパーツを取り付け、クリアーを吹き、5月3日に竣工となりました
実のところ、原作の画を見ると、もっとずん胴なボディラインをしています。が、見栄えを良くするために意識的に全長を伸ばしています。また、資料が無いためにかなりの部分は想像で造ってしまいました。このマンガ、現在は所有していないもので、ウェブで見付けた画像だけが資料でした。
ヤマトを数年遡った時代のデザインですから、いかに松本零士御大をもってしても「時代の限界」というのは多少感じますが( ̄ー ̄)、同時代の水準は遥かに凌駕していると思います。

以下はいつものヘボ合成です。背景もいつものように『壁紙宇宙館 (http://powerforce.moo.jp/)』様の画像をお借りしています。
今回は原作を意識して画像を作ってみました。

これはモロに原作のコマを再現しようと目論見ました。
ラスト近く、先代ハーロックが、700隻の地球艦隊へ特攻をかけて消滅するシーン。
……が、このシーンは何かに似ているような……『ジークフリート』ラストでグレート・ハーロックが168000隻のファンタズマの艦隊へ、デスシャドウ1号艦で特攻するシーンの元ネタはコレではないでしょうか?
〜終わりに〜
さて、メカコレサイズの小物ではありますが、メインコンテンツ6隻目が竣工となりました。
約1ヵ月の製作期間の殆どは、ヤマトの合間に作業していたに過ぎませんので、かなり気楽に取り組んでいました。
デスシャドウはこれで3隻目……こうなると残りも全て立体化の野望を抱きたくなりますが(`∀´)、まぁ……焦らずやっていこうと思います。

デス・シャドウ号 建造計画 完