……不思議だ。この操作をするのは初めてなのに…
昔からここに座っていた様な気がする…
古代進 -第15話より
先週に引き続き、「波動砲」に関して進めてみます。
砲口内部の製作に関して苦慮していましたが、今週いよいよ決着をつけたいと思います。
「波動砲口内」の下部は、400、1000番の耐水ペーパーがけまで処理しています。まぁ、あまり磨き上げる必要もないようです。
オクタゴン(六角)のうち、三面分の面取りはこのような具合ですが、やはり、上部の面をここに追加していくのは私の技術ではちょっと辛いです。「オーバーハング」になる面取りはなかなか……。

先週述べた通り、砲口上面はやはりこの部分を利用するしかないようです。上甲板の裏側の部分です。
上部の三面分はこちらに設置して、六角砲口を再現。果たして上手くいくものかどうか……。
例の如く、あまり考えもなしに、とりあえずエポキシパテを盛りつけてしまいました。
これを削り込んで、斜め部分の面を再現出来れば手っ取り早いのですが、肉厚を考えに入れてみるとかなり苦しいのかも知れません。とりあえずこれで1日放置して乾燥を待ちます。
艦尾付近の作業も少しずつですが進めています。ぼちぼち後部甲板の用意も始めなければならないのですが、段取りとしては、メインエンジンのノズル取り付けが先になりそうです。
「第三艦橋付近」です。
これはプラパテを盛って下地の調整中の写真。
この近辺のディテールに関して悩み続けていた昨今ですが、本編第15話で、とうとう鮮明なカットが登場してくれました!1カットのみですが、第三艦橋の外観としては今までで1番鮮明でしょう。今後に期待しています。
さて……盛りつけたエポキシパテの90パーセント近くは殺ぎ落とされる運命でした。
実際、これぐらい肉を落としてやらなければ、このパーツを艦首上面にセッティングすることが出来ません。もともとこの部分のパーツの合いはあまり良くないので、かなり神経を遣ってやる必要があります。
仮セッティングの状態です。
これでもまだ上甲板が少し浮いてしまっています。
もう少し、エッジの肉厚を落としてセットするのですが、砲口内部の様子もなんとも締まりがありません。やはり、エポキシパテのみでこの面取りをフォローするのは難しいようです。
しばし善後策を練ります……。
0.3ミリプラバンをこのように切り出します。
角度の具合等は現物合わせで何度か調整し、決定しています。一枚を完全に仕上げてから、それをガイドにしてもう一枚を切り出し、エッジに耐水ペーパーをかけて、大きさを揃えています。
エポキシパテで盛りつけた部分に接着します。
ここでは通常の接着剤を使用。左右の角度を微調整して揃えながらの作業となります。
これでまた1日時間を置きます。
上の写真の状態では、プラバンが大き過ぎて、まったくセッティングは不可能な状態です。最初に大まかに削り、あとは現物合わせで何度か調整しつつ、削り込みを行います。
……やはりかなり小さくなりました。プラパテで表面の調整処理です。
更にまた1日置いてパテを乾燥させ、400番、1000番の耐水ペーパーをかけた状態です。
……しかしまぁ、なんとも時間のかかることです。
再び、仮セッティングしてみました。
基本的にはこれでオッケーかな?というところです。接合部分、つまり上部の三面分と下部の三面分の接点で、あからさまな段差がついていますが、これに関しては調整はかなり難しいところです。接着してしまえば、この砲口には指など絶対入りませんから、パテ盛り、耐水ペーパーがけというのもかなり厄介です。
しかし、これに関してはこの時点でなんとなく勝算があったのです。
砲口内部のフィンというかスリットというかミゾの表現ですが、0.5ミリの真鍮線を使用しています。この部分のディテール表現の方法論に関しては、bluegaleさんの掲示板で一時話題になりました。もう3ヶ月近く前のことなのですが、その時点でだいたいこの方法でいこうと決めてはいたのです、プラバンによる表現にも心は揺れましたが……
……ちょっと「無骨」な感じのディテールで勝負してみたい、という気がしているのです。この部分に関しては。
写真のような具合に、ゼリー状の瞬間接着剤で固定しつつ、乾燥してきたらニッパーで余りを切り落とす、というまったく無骨な方法で処理しています。
奥が吹き抜けというわけにも……とりあえず1.2ミリプラバンで仕切りを入れておきます。そしてやはり、この状態のままでは上甲板のパーツがつかえて納まってくれませんでした。削り込みの処理を施してなんとか無事に格好がつきました。先ほど、「なんとなく勝算があった」のはおそらく視覚上はこんな感じでカムフラージュ可能だと考えたからです……下の写真です。
とうとう決着をつけることが出来ました。個人的には、狙い通りに「無骨な感じ」に仕上がってくれたのではないか、と思うのですが……これまた賛否両論ありそうな表現になってしまった、とも思っています。ニッパーで切断したエッジはかなり無様ですから、ヤスリをかけてもう少しなんとか落ちつかせるつもりでいます。例の上部と下部の接合面、視覚上は消えていると思うのですが、どうでしょう?
次回、第15話はいちおう5月6日(日)頃の予定ですが、やや不確定です。
「まほろば新造計画」の進行具合に左右されそうです、いずれにしてもGW中に何らかの動きはあります……。