「やまとは くにの まほろば」 ТОPへ戻る
まず最初に、「戦艦 比叡」をご存知無い方もある思いますので、簡単にふれてみます。また「どのような姿なのか?」という点も同様でしょう。当初はイラストを載せるつもりでしたが、いろいろ考え、キットをストレートに組んだものを用意しました。
外観は以下のような艦です。
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戦艦「比叡」
金剛型戦艦の2號艦。僚艦はほかに「榛名」「霧島」。連合艦隊が保有していた12隻の戦艦の1隻。
1914(大正3)年竣工。当時としては世界最高水準の超弩級巡洋戦艦として誕生した。
第一次世界大戦、シベリア出兵に参戦。一時期、ロンドン軍縮条約の該当艦となり「練習戦艦」へ改装されていたが、近代化改装をえて高速戦艦として艦隊復帰。この時の改装では、当時極秘建造中であった「大和型」のテストとして、前檣楼にさまざまな新機軸が採用された。
対米開戦時はハワイ攻撃に参加。更に「ラバウル攻略戦」「セイロン作戦」「ミッドウェー海戦」「第2次ソロモン海戦」「南太平洋海戦」へ参加。温存され続けたほかの8隻の戦艦と異なり、僚艦3艦と同様に常に最前線にあり続けたのは、空母を中心とした機動部隊と同一行動可能な、その高速性能によるものである。
その排水量32000トンは「大和型」の50パーセント程度であるが、出力は136000馬力で30ノットの高速をたたき出していた。この136000馬力は「大和型」の90パーセントにも達する。
1942年11月、第3次ソロモン海戦にて交戦被弾し舵機能を喪失し自沈。連合艦隊の喪失戦艦第1号となる。
★基準排水量 32500トン★全長 221.78メートル★最大幅 31.97メートル★主機 艦本式タービン4基4軸★出力 136000馬力★速力 最大29.7ノット★兵装 36サンチ連装砲×4 8門/15サンチ単装砲×14門/12.7サンチ連装高角砲 4基8門/25ミリ連装機銃 10基20門/13ミリ4連装機銃2基8門

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もちろん、ハセガワの1/700スケールキットです。突然思いついて週末3晩の作業で完成させたため、99パーセント素組みのようなものです。……しかし、資料も見ず、ややこしいことも考えず、キットを殆ど素組みで、このように短時間で完成させたのは実に十数年ぶりかもしれません。……これはこれで、いいものだな、などと今更ながらに感じています。「初心に返って」といったところでしょうか。レベルアップすることと「未完成病」は実はけっこう紙一重だったりしますから……。さて、各部のアップ写真とともに改修のポイントとなりそうなところをチェックしていきます。
まず、全体にいえるのが、「木甲板」の表現はどうすかるのか? ということです。一般的には、「木甲板の単色表現=ライトブラウン・タン」ということなのでしょうが、個人的に何か明る過ぎるような思いがあり、このサンプルではセールカラーを塗っています。
「木甲板の表現」に関してはさまざまなところでアイデアが出されていますが、私個人としてどうするのか、まだ結論を出しかねています。また、艦隊の全周を走る消磁電路も再現 (エッチングパーツ使用予定)します。
艦首近辺では。やはり、錨鎖の表現がポイントとなりそうです。どうしてもモールドでは物足りなく感じる部分のひとつです。極小チェーンを使ったディテールアップになると思います。また、キャプスタンや艦首フェアリーダー部なども改修の予定。
主砲に関しては、まず、砲室部分をこのキットのまま使用するか、ピットロード社のパーツに変更するか選択を迫られます。砲身に関しては金属製パーツに置きかえるつもりでいます。「まほろば」の時のような「自作」ではなく、今回はお金もかけてみます(笑)。
副砲も同様に、ピットロード社のパーツへの変更がありえます。また、第2主砲後方の木甲板部分などがそうですが、「のっぺり」している甲板部分のディテールアップも、ピットロード社のパーツや純正ディテールアップパーツでデコレーションの予定……資料とにらめっこしながらとなります。
中央構造物は当然一番手がかかるところです。
まず、前檣楼部分ですが、キットは適度な省略がなされていながらも (1/700なので当然なのですが) 、このままで十分「比叡以外の何者にも見えない」のですが、ここはこだわって手を入れていきたいと考えています。ポイントはマストの表現です。露出部分が極めて少ない「三本マスト」を真鍮などで再現し、各階層ごと手を加えていく予定です。この部分は、上のモデルも4箇所は支柱を真鍮に交換してあります。
その後方、探照灯台の足場のトラス状の構造物は、キットパーツでは「黒で塗りつぶし」という表現にせざるをえません。エッチングパーツへ変更が一番効果的なのですが、現在私が用意してあるエッチングパーツはこの部分をフォローしてくれていないので (苦) 、善後策を検討中です。場合によっては真鍮線で完全自作という線も……。
またこの部分は搭載艇のスペースになります。今回は時間の関係でボート類は1隻も作っていない (塗っていない) のですが、「戦艦の巨大感」を表現するためには必要不可欠ですので、セッティングはかならずします。ディテールアップパーツかピットロード社のパーツを予定。また、ボートダビットも何箇所か設置されているはずなので、資料をあたって設置の予定 (エッチングパーツ使用) 。煙突はやはり開口させたいところです。マストトップ部分も資料とにらめっこしつつディテールアップします。
後部のポイントはなんといってもこの「航空機作業甲板」です。
キットは金剛型4隻共通にしているために形状が問題になります。そう、この部分は「4隻とも違う」のです。かなり手がかかりそうです。現状では上面からの形状はほぼ解ったのですが、側面のディテールに不明なところが多々あり、調べているところです。
クレーンとカタパルトはエッチングパーツに変更予定。もちろん、搭載機もセッティングします。
「まほろば」とのツーショット。こうして見ると、「まほろば」のケタはずれの巨大さが解ります。この「比叡」とて、「超弩級戦艦」なのですから……。
さて、まず、どこから手をつけたものか、まだ全く白紙です。難しいところから挑戦すべきか、あるいは逆にしたものか……。
月一度の更新ですので、のんびりしたペースになると思いますが、まさか1年とはかからないと思います。
次回は6月27日更新予定です。