2005.10.15更新

「やまとは くにの まほろば」 ТОPへ戻る

<sa-toshi(管理人)より>
これ以降の文章及び写真は、
全て製作者のかまきち。さんの執筆・撮影によるものです。

・総評
元々PS版ヤマトとしスタートしましたが製作開始直後に「Gヤマト」の連載が開始。
思わず予定変更で「Gヤマト」として製作しました。
ほったらかしの期間が長く、製作期間だけで見ると丸5年かかっています。
完成までの最終5ヶ月はほぼ毎日手を入れました。1日2時間程度の作業です。
細部の装飾は立体映えを優先。PS版ヤマトのディティールを大幅に取り入れています。
いわば「宮武版Gヤマト」とでも云いましょうか。
完成後に気になる個所もありますが先ずは完成して一安心です。
次回作に活かせる様に製作課程を振り返り反省しようと思います。

製作期間が長期になった為に起こった問題はパテの収縮等に起因する変形及びヒビ割れです。
その都度修正を加えた為かなり歪な仕上りとなってしまいました。
この位のサイズ(1/700キットベース)だと予めキールとリブを組んでおく方がキレイに仕上るかも。
左右の擬装品の位置調整も正確に出せそうだし。
課題として心に留めておきます。
(写真1)
・艦体構成 (写真1)
ベース及び部品取りにバンダイのヤマト1/700を2個と1/500を1個使用しています。
まず、1/700キットを切断し接続。(写真A部分)
そのままでは艦尾のボリュームが不足しますので1/500の艦尾を繋げます。(写真C部分)
エンジンノズルは1/500でもボリュームが足らないので
1/700アンドロメダのノズルを加工して使用しています。(写真D部分)
さらに、劇中ではかなり全長が長いのでイメージを合わせる必要がありました。
雑誌のページから「上面」「下面」「側面」のコマを製作サイズに合わせて拡大コピー、
原図合わせで1/700の残骸パーツをスペーサーとしてはめ込み艦体を伸ばしました。(写真B部分)
側面及び下面のボリュームはポリパテで整形、下部の厚い個所では1p以上のパテの層があります。
(写真2)
(写真3)
・上部艦橋構造物 (写真2)
艦橋の土台は1/700キットのパーツそのままです。艦橋(橋楼塔)と煙突は1/700と1/500の中間のサイズの為、
艦橋(橋楼塔)は1/700キットのパーツを加工し大型化。
煙突は1/500キットのパーツを小型化しました。


・後部甲板 (写真3)
後部甲板はヤマトと全く違う為、写真の赤いラインから上を切除、艦載艇発進口の隙間をプラバンであらかじめ
箱組しておきます。その後に甲板の形に切り出したプラバンを貼りつけます。
前部甲板共々、甲板は筋彫りを並行に出す為にエバーグリーンの細切り板を貼ってあります。(写真4)
(写真4)

・下部艦橋構造物(写真5)
大まかにポリパテで土台を整形、その後の細かい造形はエポパテです。
前部の主砲塔の間隔は1/700キットから採寸しています。CGと手描き原稿と微妙に構成が違う為、細かい違いはこの際無視しました。
第三艦橋は1/700キットのパーツを芯に大型化しました。
(写真5)


(写真6)
・主砲塔&主砲砲身(写真6)
ウォーターラインシリーズの旧大和のパーツを元に原型を製作、型想いで複製しました。
一度はポリパテで複製しましたが出来が悪く最終的にタミヤの光硬化パテで複製しました。
面構成は違いますが1/700キットのパーツとサイズは揃えてあります。
主砲塔後部の丸いイボは真鍮の釘です。
ショックカノンの砲身は真鍮パイプの組合せ。テーパーはついていませんが砲口の感じが「なかなか」です。

(写真7)
(写真8)
・各部バルジ(写真7)
全てエポパテです。目分量で作業している為、左舷と右舷で位置がずれています。
製作精度の甘さが最も顕れた個所です。

・各部安定板&アンテナ(写真8)
全部プラバンで自作しました。
全てベースの0.5mm板を0.2mm板で挟み加工する貼り合わせ構造です。
形状、細部はゲーム版ヤマトを参考にしました。
(写真9)
(写真10)
・パルスレーザー銃身(写真9)
全部1/700より流用です。1/500キットの銃身はその太さ故使用しませんでした。
一部銃座に合わせる為に幅詰めを行っています。
技術的&予備パーツの関係で失敗したら後が無い為、銃身の穴あけはしませんでした。
完成度を上げるにはやはり無理してでも開口したほうがよかったかもしれません。

・カタパルト
1/500のパーツにディティールアップして使用しました。ほぼノーマルです。

・ロケットアンカー(写真10)
エポパテとプラ板で自作です。
(写真11)
(写真12)
・波動砲発射口(写真11)
オクタゴンバレル再現の為、まずプラバンで六角推を製作。
シャッターの再現は三角に小さく切ったプラバンを適当に貼りつけ、接着剤が乾かない内に
円錐状にまとめます。その後、予め造っておいた六角パーツに貼り着け。
乾燥後に艦首に挿し込んで修正。最後にプラ棒でスリットを再現しました。

・レーダー(写真12)
1/500のパーツを加工。何とか六角形を再現しました。
(写真13)
・エンジンノズル(写真13)
メインエンジンノズルは前にも述べましたが1/700アンドロメダのノズルを加工しています。
ノズル内壁はプラ板&プラ棒で適当に処理を。
中央のコーンは1/500ヤマトのパーツを加工、大型化してはめ込みました。
補助エンジンノズルはハセガワ1/72のFA18のエンジンノズルパーツをそのまま使いました。

・展示台
板はパイン集合材にニス塗り。足は「ドアストッパー」のゴムを取っ払いボルトを差しこみました。
ヤマトの艦底はポリパテの厚みがかなりあります。その為、艦体に直接ネジ穴を開けてあります。
作業の最終曲面では艦底にもアンテナが生えてきます。
その為に手に持って作業ができない為、台にガッチリ固定して作業しました。
・塗装
グレー部はクレオスの艦体色、赤は同じく艦底色を下地に赤を上から。
ノズルはエナメルの黒鉄色です。
〈sa-toshi (管理人)より〉
1年以上という停滞期間の末、まずは「僚艦工廠通信」の更新となりました。(´ρ`)
私などは「恐ろしくて手が出せない」1/700スケールからの改造…長い時間を費やした力作です。かまきち。さんの作品を他サイトで拝見して、その塗装技術にはいつも唸らされていたのですが、本作品もまた例外ではありません。自分もいつかは、「こんな大人っぽい色で染めてみたいなぁ」と(^_^)。
また、私のウェブ製作がとてつもなく遅れたことを、この場を借りておわびいたします(;^_^A
いよいよ僚艦は4隻目となりました。「僚艦工廠通信」は皆々様の参加をお待ちしております。
-僚艦工廠通信 第4部 閉幕-。