2003.10.30更新



さて、約九ヶ月振りの更新となりました。
更新を再開したものの、ここ数週更新が途絶えていたのは、この製作がはかどらなかったためです。情景そのものは、映画「銀河鉄道999(1979年)」のワンシーン。何の説明も必要ないでしょうから、製作に関して……今回使用したのは「わが青春のアルカディア」版のデスシャドウ号です。一昨年の再販で多少ストックが充実したので、今回の思い切った製作となりました。
躊躇無くキットを切断しています。
本来であれば、ダクト部分のフィン等、プラバンで作り直すと<
よりシャープな仕上がりになりますが、今回は全面的に割愛しました。
舷側の紋章は「盾をかたどった縁」があるため、削り落としてあります。当初ドクロに関してもどうすべきかと考えましたが、今回はこのまま使用していきます。……厳密にはもう少し大きいほうがいいのですが。

難しいことはあまり考えず、とりあえず組み立てを進めます。
「わが青春のアルカディア」版のデスシャドウと「999」版では微妙なディテールの違いがありますが、ある程度は表現していくつもりです。……デスシャドウが初めて描かれてから、すでに30年以上になりますが、微妙なデザイン変更はあったものの、おおまかな外観はある程度一貫性のあるものに統一されていたと思います(艦首は別として……)。
映画「わが青春のアルカディア(1982年)」登場時に「太陽系連合軍所属-装甲戦艦」という設定でリニューアルされ、「いかにも軍艦」といったデザインに大きく改変されたため、それ以前のデザインとはバランスが大きく異なってきています。
艦尾上甲板の垂直尾翼も「999」ではかなり大型……アルカディアの主翼先端をカットしたものを基に自作していきます。
艦橋もある程度追加工作していきます。しかし、この時点では明確なプランはまだありません。

艦橋の取り付け位置を、後ろにずらすことになりそうです。そのため、後部のインテーク・フィンを削除。
また艦首方向の上甲板構造もデザインが違うようなので、プラバン等で改修していきます。
艦橋はどうも幅が足りないような気がします……もしかしたら、「艦の幅」そのものが細身なのかもしれませんね。プラバンで幅を増やしておきます。
艦首方向、甲板上に角棒を加工してディテールを追加します。
そして、垂直尾翼を艦体に接着

本来上面に接着するはずの垂直尾翼を、艦底部に接着します。ちょうど良い程度の大きさです。
艦橋にはプラマテリアルのパーツなどで、形状を構築していきます。
艦底部に大型の尾翼があります。これは「わが青春〜」以前の型の特徴です。
流用パーツを加工して接着。このあたりで、いちどよく洗います。
艦体にサーフェイサーを吹きます。
艦橋の前面、窓の部分ですが、プラバンで幅を増やしていたところ、ちょうどキットパーツを二つ使うとちょうど良いサイズになっていました。ただの偶然です(^_^;A
艦橋後部の大型フィン・アンテナは、プラバンと流用パーツから加工・製作しました。
艦橋トップのアンテナは、出来れば形状の近いエッチングパーツを使いたいと思い、いろいろと探しましたが、なかなかいいものがありませんでした。
やむなく、キットのパーツを加工することで対処します。
フィンを艦橋後部に接着し、艦橋トップ部分もプラパイプ・流用パーツ・真鍮パイプ・真鍮棒で作り、レーダー部分を接着します。
これで艦体そのものは完成です。
まず全体にサフを吹きます。塗装表現に関してはいろいろ悩み、グレー系なども吹いてみましたが、結局フラットブラックを上から前面に吹き付けてしまいました。
ドクロをグレーでタッチアップし、全体にライトグレー、フラットアルミ、シルバー、レッドブラウンでドライブラシとウォッシング。
まったく試行錯誤の賜物です/(x~x)\さらに、その上からスモークグレーを吹きつけています。
多少は「くたびれた」感じが出せればいいのですが……なかなか難しいです。最後にフラットクリアーを吹き付けて、艦体の製作は終了です。ふーっ(@_-;A
今回の製作資料としては、DVDの「銀河鉄道999」、ゲーム版「コスモウォーリアー零」の映像と設定画。他にコミック「ザ・トチロー」「わが青春のハーロック」のカットも参考にしています。もっともこの二つの短編は、まだ単行本などには収録されていないですから、実際は「ロマンアルバム・エクストラ52 わが青春のアルカディア」(徳間書店1982年)掲載のカットが頼りでした。
ディスプレイ台は最近手に入れ易いものの中から、円形のものに興味を持ちました。ベースに瞬間接着剤を塗り、その上に紙粘土を盛り付けます。この時、周囲に「土手」を作るような盛り付けを意識しています。
そこに、デスシャドウを埋めます。
インスタントセメントを流し込みます。この時、ちょうどいい深さまでデスシャドウを沈めることに注意を払っています。
トチローが出入り口に使っていた部分のダクトが埋まってしまっては、なんにもなりませんので……
インスタントセメントもなかなかいい色合いではあるのですが、一応塗装も施します。
さて、いよいよ……
完成……です。
もともと「旧型デスシャドウ」が必要であるのに、強引に「わが青春〜」のキット改造で処理したコンセプトに問題あるような気がしていますが(;-_-+。……これはあくまで「プロトタイプ」です。
いずれ古い形式の「デスシャドウ建造計画」も立ち上げますし (本来はその計画だったものが、「1号艦〜」へ企画変更したのです)、その時は(複製を取って)もう一度チャレンジしてみたいものです。
ただ、1979年夏以来、「いつかはこのシーンを形にしてみたい」とずっと考えていました。
今年に入ってから、「そろそろ一度挑戦しておきたい……」という思いがまた強くなり、今回更新再開とともに、少しずつ作業を進めていました。
仕上がりや、写真合成にしてもかなり不完全なもので、まだまだ満足出来るような出来にはなっていません。背景に使用する「空」の絵・もしくは加工写真も用意できませんでしたし、そろそろデジタルカメラも新しい機種が必要かな、とも考えています(機能的にそろそろ辛いようです)。情景写真としてはまだまだお粗末なもので、「あのシーンを再現しています」などと言ったら物を投げられそうですね/(x~x)\。それらは「リメイク時」の課題として残しておきます。
しかし、個人的には「ほんのちょっと満足」というのもまた本音です。
24年かかって、まずは「ひと区切り」です。