2001.3.31 更新
「やまとは くにの まほろば」 ТОPへ戻る


 「まほろば」の外見は、簡単に言えば「大和型戦艦の艦体を延長して、主砲塔を前後に各一基増している」ということになるのですが、作品中、その姿は微妙に変化しています。
 いわゆる「初代まほろば」は作品中ではほとんど写真や回想シーンのみの登場ですが、第1話「戦艦まほろば」中で老人が大切に保管していたモノクロ写真には、艦尾カタパルトに3機の艦載水上機が認められていたりと、当時の技術でも十分建造出来そうな印象を受けます。
 「初代まほろば」の大まかなデータは、
     全長…記述なし(約300メートルほどか?)
     満載排水量…10万800トン
     26万馬力
     速力33ノット
     51サンチ主砲15門
となっています。
第1話において、老人が「まほろば」を、「大和型の第四号艦。改大和型…正確にはまほろば型の1番艦だ!!」と語っています。実際、「1號艦=大和」「2號艦=武蔵」は就役し、「110號艦、111號艦」と呼ばれていた大和型の3、4番艦は更なる改良を加え、本当に「改大和型」の戦艦として誕生する計画になっていました。しかし、戦局の悪化等さまざまな要因により、建艦計画は大幅に改変され、「110號艦=3番艦」はミッドウェー海戦の余波を受け、「航空母艦 信濃」として誕生し、「111號艦=4番艦」は計画変更により建造が中止され、解体されています。
「まほろば」は、この建造中止された「111號艦=4番艦」が秘密裏に建造を継続し、完成させた。という設定に当てはめることが出来そうです。
実際、当時の海軍の建艦計画は膨大なもので、「まほろば」と同様に51サンチ砲 (実際は50.8サンチ) を搭載した「超大和型」の計画などもあったようです。

 第2話「燦・戦艦まほろばの復活」に登場した際には、何故か第1、第2副砲塔が撤去され、16連ほどのミサイルランチャーらしきものが装備されています。全体的な印象は初代とほとんど変わっていません。
 これがいわば「バージョン2」でしょうか。

第3話において、再び副砲塔が装備されており、それ以降そのまま変化がありません。
 なお、この副砲塔は外見から判断すると、大和型と同様、最上型巡洋艦の15.5サンチ砲を流用しているようです。あくまで、「外見だけは」ですが…。
 第3話以降に登場するものは、「バージョン2.5」でしょうか。外見も多少、現代・近未来風の艦艇のような印象を受けます。甲板上や艦側面に対空ミサイルや対魚雷用の短魚雷発射管を思わせるようなスリットも確認できます。
 カットによって食い違うことも多少あるのですが、艦尾カタパルトのクレーンが2基から4機になっているようです。しかし、艦載機は未だ登場していません。「あのカタパルトやクレーンを使用するような艦載機や発着艦システムなのか?」という疑問もあるのですが、「カタパルトやクレーンに見える別の何か」という線もあるのかも知れません。
 第3話で羽黒妖が、「レールガン、曲線レーザー、真空魚雷」などを装備していることを口にしているますので、主・副砲塔はすべて火薬式ではなく、レールガンに大改装されているとみていいでしょう。
 さて、艦上部分の変化はこのぐらいなのですが、水面下の艦底部分となるとかなりの違いを見せています。シルエットはほとんど「宇宙戦艦ヤマト」を思わせる形状で、 艦艇部には「第3艦橋・第4艦橋」(?)と考えてしまいそうな正体不明の大型突起物があり、「松本メカ」おなじみのシャープな「ヒレ」がいくつも突き出ています。
 そして艦尾の水面下には4基のノズルが認められます。滞空・宇宙用のメインエンジンノズル以外の何物でもありません。

★そしてついに「新宇宙戦艦ヤマト 第14話」において数年振りに登場を果たしましたが、さらなる改装が施されているようです。
「グレートヤマト」と同様に、艦底部に主砲が装備 (おそらく前方に2基、後方に1基)され、艦尾メインエンジンノズル付近も、ヤマトに極めて近い形状に改装されている模様です。
★そして、現在のところは大きな変化は見られません……当然の事ですが( p_q)。
「大ヤマト」のデザインコンセプトのいくつかは、「まほろば」から流用しているようですが、やはり、「別のもの」です。