2000.10.7 NEW
「やまとは くにの まほろば」 ТОPへ戻る
 やはり週末の更新となってしまいました……。
 さて、とりあえず前回盛りつけたポリパテをデザインナイフでおおまかに削り、ペーパーがけで形状を整えます。その過程の写真をオミットしていますが、ポイントはいかにして肉厚を薄く出来るか、という点に尽きます。
かなり慎重さを要求される作業になりました。
 400、600の順に耐水ペーパーをかけた後の状態。
 だいたいこのような形状かと思われます。実際、松本作品全般において、この部分のデザインがいかにデフォルメ、かつオーバーに表現されていたのか改めて気がつきました。実際の艦船ではそれほどの大きさではないようです。
 フェアリーダー部分を円形に切り抜かねばならないので、とりあえずピンバイスで基礎となる穴あけを行います。左右にそれぞれありますから、位置どりに関してはやはり気を遣います。
 早くも失敗! デザインナイフで穴を広げようとしたところ、根こそぎ脱落してしまいました。
 肉厚を薄くし過ぎたのがこうなるとアダです。それに伴い、接着断面が異様に狭くなっているため、強度において不安が残ります。
 不安は現実のものとなります…この後何度も。
 円形の切り裂きをどう表現すれば良いでしょうか…。突然思い立ち、深い考えもなくパテを盛り付けました。
 
 その上に、彫刻刀を押し付けます。
 かなり乱暴というか、いいかげんな処理ですが…。
 24時間ほど寝かせたのち、彫刻刀をはずしてみると……思っていたよりはましな仕上がりです。
 さらに、もう片方にも同様の処理を施し、また24時間前後放置します。
 完全硬化状態の写真。
 思いつきとしてはまあまあ良かったのですが、これでは円弧が少なすぎるようにも感じました。
 全体的に更に高くしてやる必要がありそうです。
 余分なものをカットし、400、600の順に耐水ペーパーがけした状態です。
 ディテールを削り落とした後、なんの処理もしていませんでした。
 溶きパテを全体に塗っておきます。
 先ほどと同様の処理を、今度はポリパテで行います。
 今度は硬化時間が短いので、これだけのことで2日も費やすことにはなりません。
 10分程度経過したら、やや乱暴に彫刻刀をはずします。……これほど手がかかるのであれば、原型を作ってヒートプレスしたほうが結果的には早かったと思いますが、本音を言えば、プラバンの厚みを差し引いたサイズで原型を作らなければならない、というのが厄介なので今回は逃げてしまいました。
 全体的に高さを増したら、えらく極端な感じにも見えますが、これから削りの処理になるわけですから、高すぎる分には問題ありません。
 大は小を兼ねる、ということです。
 全体のライン取りを気にしつつ、デザインナイフで削り、400、600、1000の順に耐水ペーパーがけをしました。
 そして、ここまでの過程で10回近く、根こそぎ剥がれたり、部分的に剥がれたりの繰り返しで、そのつど瞬間接着剤で再取りつけをしています
 艦体に乗せてみました。
 ……だいたいこんなものでしょうか?
 これでめでたく甲板を接着!……としたいところなのですが、まだそういう訳にはいきません。
 錨鎖が艦内に入り込んでいる部分を写真のように穴あけして表現します。ピンバイスで2箇所に穴あけし、デザインナイフでその穴を繋ぐように削ります。
 それが左右にそれぞれ…やはり位置関係には気を抜けません。パテ盛りしてあるのは失敗した部分のフォローです。
 まほろばには、艦首甲板の波切り板が二重に設置されています。
 余っているパーツから切り出してみました…これもデザインナイフならではです、普通のカッターではちょっと無理かもしれません。しかし、切り出したものは強度不足で、接着するには難があると判断、自作します。
 錨鎖が走る部分は、若干段差があるようです。
 彫刻刀で彫り込みました。
 これも慎重に作業しなければなりません。
 ……慎重さが足りなかったようで、右舷側は実はかなり不味い具合になってしまいました。
 要は「完全に近い失敗」なのですが、錨鎖を載せてしまえばさほど目立たないので、このまま耐水ペーパーをかけて仕上げに入ってしまいます。
 キャプスタンも自作するのですが、土台がわりに主砲作成時に余ったパイプを差し込んで、瞬間接着剤で固定します。完全乾燥したら、鎖を通す部分 (写真では左側) に切り裂きを入れます。
 模型用の極小チェーンを通します。
 この作業が発生する関係上、この甲板部分を艦体に接着するわけにはいかなかったのですが、今となっては艦首部の破損が怖く、まだ当分の間は接着できません。
 艦首付近に、松本メカではおなじみの涙滴状のフェアリングのディテールが存在します。
 またも思いつきの作業…プラバンにそれらしい形の切りぬきを行います。
 そして、下からエポキシパテを押し込みます。出来は写真の通りです。後で削ったりする工程がありますから、実際に必要な高さより意識的に大きくなるようにしています。
 耐水ペーパーで形状を整えたら、切り取ります。
 同型のものが複数必要な場合や、大きいものではちょっと問題がありますが、この程度の大きさで一個のみなら、なんとか使い物になるのではないでしょうか。
 フェアリングを接着しました。そして、製作過程を省略しましたが、プラバンから波切り板を自作し、接着します。白い部分がそれです。
 いよいよ先が見えてきたように感じていますが、適当に決めた期限も迫ってきています。あとちょうど1ヶ月……非常に微妙なところだと、正直思います。
 しかし、どんなに遅れたとしても年内のうちには完成は間違いないかとも思います。
 ……それを見こした上でのことなのですが、近日中に新しいコンテンツが立ち上がります。
 それは……
「グレートヤマト建造計画(仮題)」 …です( ^。^ )。
 当初は不定期更新の形で進めますが、この「まほろば建造計画」が終了したのち、後を受け継いで毎週更新ということにしたいと思います。
 次回第12話は10月14日(土)更新予定です。
 
「まほろば」完成まであと31日(推定)