2000.09.16 NEW
「やまとは くにの まほろば」 ТОPへ戻る

 
 さて、その後は左右のボリュームを統一することを意識しながら、とにかく念入りにペーパーがけをしていきます。時折、大きな差異を感じた部分は彫刻刀の平刀などで削り調整に励みます。
 文章ではこうとしか書きようがないのですが、とにかく何時間かけたか忘れるほど、ひたすら調整します。
 裏面。ここも硬化したポリパテ部分の凹凸といったらひどいものです。完成の暁には接地面で、あまり気にする必要もないですが、一応、表面だけは整えておくことにします。実を言えば、バルジのペーパーがけと、左右のボリュームバランスをチェックするのに、少し疲れたという理由もあります。
 裏面、ポリパテ部分を中心にパテを塗ります。
 やはり「溶きパテ」ではなく、そのままの状態のものを使っています。
 この部分は、艦体がほぼ完成するまではこのまま放置しておきのす。
 艦首部分上甲板。
 ここもほぼ全面にモールドが施されています。
 そのまま残したいのはやまやまですが、他の部分との違和感があるので、やはり削ってしまいます。どちらにせよ、ディテールを追加する個所があるので、その作業の障害になるため選択の余地はなしです。 
 ここでも、板張りのモールドが削りにくい部分があり、ミニ彫刻刀の刃を立てて、大まかにけずります。
 この盛りあがっているディテールは「ホースリール」。要はホースを巻いてあるもの (学校などに置いてありましたね) の大型のものです。「超時空戦艦」にはふさわしくなさそうですが、残さざるを得ません。 
 本編中でいつも確実に描かれているディテールだからです。まぁ、舞台の大半は洋上なので、艦船ということを考えれば不自然なものでもありません。
 いつもと同様に゛ロックペーパーでさらに削っていきます。  
 錨と繋がっている鎖部分のモールドも、もったいないですが削り取ります。
 「鎖」のモールドなど、手作業で再現するのは不可能なので、ここでは別の手を考えていますが、それを紹介するのはおそらく2〜3週あとになります。

 ちょっと気分を変えてみましょう。
 艦橋、煙突など、ほぼ無改造で使用するパーツを作り始めます。写真はとりあえず接着した状態のもの。この後、接着面へのパテ盛り、水ペーパーがけなど順次進めていきます。かなり小さいものなので、やはり多少ストレスは感じますが…。 
 これほど調整してもまだアンバランスを感じているのがバルジの後端部分。ここにもガイド用にプラパンを接着しておくべきでした。
 とにかく、ある程度納得がいくまでひたすら削っていきます。
 何時間かかろうとも…。
 形がだいぶ見えてきたところで、かなり原始的な方法なのですが、下に紙を敷いて、アウトラインをなぞって書き出します。これで、接地面の左右のバランスをチェックし、外形としてはほぼ左右均等になったことを確認しました。厳密には、完全な左右対称ということは、これまでの作業の進め方ではまず無理ですね。
 それにしてもてこずっているのは、ポリパテの気泡です。
 この写真ならかなり解ると思いますが、全面的に「あばた」が出来ているので、見ているだけで気分が悪くなってきます。
 ポリパテて゛「あばた」部分の穴埋めをしていきます。
 ポリパテのキツい臭いにも、もうだいぶ慣れてしまいました (ちょっと怖いです)。 
 そして乾燥したら、また水ペーパーがけします。
 この、ポリパテの穴埋めとペーパーがけを確か5回ほど繰り返しました。
 400番と600番の水ペーパーで表面を整えた状態の写真です。
 だいぶメドが立ってきたように思います。実際この調整には、現時点で一番時間をかけています。さらに慎重にやるべきかもしれませんが、時間が逼迫してきています。
 とうとうここで「溶きパテ」を使用しました。
 ポリパテ部分の表面を中心に、筆塗りで、3〜4回重ね塗りし、乾燥するまで、また一昼夜放置します。
 
 完全乾燥の状態の写真。
 グレーの下地なので、表面の形状など、把握しやすくなりました。どうも「黄色」というやつは見た目にごまかされてしまいがちです。このままさらに2日ほど放置してしまいました。作業が出来なかったのと、少し醒めた目で見たほうがいい、というふたつの理由から…。
 キメがかなり細かい1000番の水ペーパーがけの処理。厚めに塗ったので、溶きパテの皮膜がかなりあり、なかなか簡単には表面が顔を出してきません。
 ここまできたら、もう力まずに「磨く」気分で丹念にペーパーがけしていきます。
 
 さらに、1500番、2000番の水ペーパーがけを施し、今度は中性洗剤を使って表面を洗いました。
 前後からの俯瞰の写真です。
 基本的な形状としては、だいたいいいようです。本編中では、こういうボリュームのバルジにはなっていないのですが、立体となればこうなってしまうはずです (たぶん)。
 ただし、問題も発生。洗った後、バルジの表面をチェックしたところ、まだまだ気泡が残っています。
 かなり埋まったように見えていたのですが、洗っただけで流れ落ちてしまいました。この写真では判別できませんが、瞬間接着剤で十数カ所に穴埋めを施しています。ということは、またペーパーがけの作業、そしてまた穴埋め…と、どうもどうどう巡りになってきました。しかし、あくまで局所的なところのみということですから、前よりは作業は楽になるだろうとタカをくくっている気持ちもあります。
 実を言えば、この時点で、バルジ後端の見た目の印象が左右でどうも違う…と感じているのですが、最終的な調整をどうしたものか、結論を出していません。今は7割がた「このままいってしまえ」と思っています。
 さて、だいぶこの艦体接続に関する内容が続きましたので、次回(第9話)は少し目先を変える予定です。
 
「まほろば」完成まであと52日(推定)